NOSとは?What's NOS?
NOSは「ナイトラス・オキサイドガス・システム」のこと。NOSに使われるナイトロオキサイド(N2O)は亜酸化窒素というもので、日本では笑気ガスとも呼ばれています。大気に比べ約1.5倍(33%)の酸素が含まれています。より多くの酸素を吸い込むことが出来たエンジンは、ターボやスーパーチャージャーの様な過給状態となり、ガス噴射の間だけ一時的に馬力を上げることができる装置です。
N2Oは非可燃性で無色、無毒ですが、吸い込むと麻酔効果があり危険ですので、ガス漏れには十分注意してください医療用として麻酔に使われています。
NOSは、N2Oの噴射ノズルの取り付け位置の構造により3タイプあります。
最も簡単なステージ1がドライシステム、次いでウエットシステム、ダイレクトショットと、ニーズに応じたセッティングが可能となり、パワーも増大していきます。
- (1)ドライショット
N2Oガスのみをインテーク内に噴射。燃料の増量は純正のインジェクターで行う。 - (2)ウェットショット
N2Oガスとガソリンをあらかじめノズル内で混合してからインテーク内に噴射する。燃調セッティングの必要がない(ただし50ps以上UPさせる場合は燃調セッティングをとった方が安全)。 - (3)ダイレクトショット
ウェットショットを各ポート(4気筒なら4ヶ所)に噴射することで大きなパワーを得るシステム。N2Oとガソリンの混合効率が良い。ただし構造的に複雑でエンジンや駆動系の強化と、きちんとした燃調セッティングをとらないとブローする危険性が大きい。
NOSの効用
最大でノーマルエンジンの200%以上のパワーアップが期待できます。しかし、エンジンや駆動系の負担を考えると150%程度に抑えておくのが無難でしょう。それ以上パワーアップさせたい場合はエンジンや駆動系の強化を考えましょう。NOSは走行ステージに合わせて効果的に装着できる、理想のドレスアップアイテムです。
NOS使用時の注意
ボトル圧が低下するとガスの出力も低下し、期待通りの馬力が得られなくなります。また、逆にボトル圧が高すぎると、ガスが必要以上に噴射され、エンジンを傷める原因になります。ボトル圧が低い場合には、安定したガス圧を得るため、ボトルヒーターを使用することをお薦めします。さらに、ガス圧を正確に知るためプレッシャゲージをぜひ使いましょう。
また、くり返し申し上げますが、吸い込むと麻酔効果があり危険ですので、ガス漏れには十分注意してください。医療用として麻酔に使われているガスです。